変人主治医夫婦

厳密にいえば主治医ではない医師夫婦がいる。日本に帰省するとき,ときどき杯を酌み交わす知り合いである*1。旦那先生は,飲み屋でいつの間にか勝手に診断して,「日本酒を止めて焼酎かウィスキーのお湯割りにしろ。糖尿の兆候が感じられる。」「塩分控えろ。どう見てもお前さんは高血圧体質だ。オシンコのお変わりスンナ。」など口うるさいほどいろいろ診察悪口を叩いてくれる。酔った私も負けじと「あんた日本の医師免許もってんのかよ。ボケ。」「だいたい,あんた精神科医で内科は専門外だろ,バーロー。」とやり返す*2
ただ,刺身とフランスワインが好物の奥さん*3の手作り本場ボルシチサモワールで入れるロシアンティーが絶品だから許している。奥様主治医は交流分析と社会心理が専門だと称して,日本人男性の7割はマザコンという自説から始まる。だから居酒屋と銀座で退行治療が盛んなそうだ。アルコホリックには寛容なところがあり,私への診断では旦那さんの診断に異をとなえる掛け合い漫才夫婦*4。ときに診断の違いで夫婦喧嘩までやらかす。ちなみにこの二人の夫婦喧嘩は壮絶である。室内備品は飛び交うは*5,ロシア語,英語,日本語がヒュージョンして罵倒し合うは。
どうして私の私生活は奇人変人ばかり集まるのか。類友だろうけど。

*1:渡米して米国の超有名大学医学部を卒業した日本人でイスラエル国籍のロシア人奥さんと結婚したドクター夫婦

*2:要するに悪友どおしのガキの喧嘩というあまりに低次元の酔伝w

*3:ロシア語,ヘブライ語,英語,仏蘭西語,スワヒリ語,日本語で診察できる才女である

*4:奥さん主治医は,キブツ軍医歴3年で戦時外科も普通にこなすらしい

*5:数年前,常宿ホテルに備品損耗代23万円を払ったらしいw